検索サイトでもはや揺るぎない地位を確立したGoogle。このGoogleが特定のサイトを検索結果から排除する村八分ならぬ「グーグル八分」を行っていたことについて、インターネットマガジン5月号は詳しく解説をしている。
ターゲットとなったのは
「悪徳商法マニアックス」。試しにGoogleで検索してみるといい。トップページは検索結果に引っかからず、テストページと称するページが検索結果のトップにくる。このサイト、悪徳商法の手口について詳しく知ることができ、被害に遭ったかどうか不安な人にとっては心強い味方だ。ただ、ある会社がこのサイトを巡って裁判を起こし、Google側に削除要請をした結果、昨年末、Googleから姿を消す羽目になった。
Googleは一企業が行っているサービスで、もちろん検索結果から特定のサイトを排除する行為は何ら問題はない。なのに、ここまで非難の声が挙がっている原因は、Googleの他を圧倒する検索能力とそれを愛してきたネットユーザーの関係悪化にある。
Googleは現在、圧倒的シェアを持つ。ソフトウエア界におけるマイクロソフトであり、国内通信業界におけるNTTだ。それでもGoogleがこれまで非難されず愛されてきた
背景には、同社の「検索結果に手を加えない」といった姿勢に共感する人が多かったからだろう。多くの人にとって、Googleはネット上の玄関であり、知の倉庫となっており、当たり前に提供されてしかるべき公共サービスに近い位置づけになっている。グーグル八分は、GoogleとGoogleを愛する人による痴話げんかみたいなものかもしれない。
「Googleから閉め出される」=「ネットから抹消された」となってしまう構図。Googleを採用せず検索エンジンを自社開発している検索サイトからすれば、心の底からうらやましい非難の声に聞こえるだろうな。
TSH