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馬場ばばババBaBaー



デート商法おそるべし

今日はデート商法に近いことをやっている昔の友達と会ってきた。
サービス名は伏せておくが、詳細は以下の通り。

まず、ネットの出会い系掲示板から男にメッセージを送る。これはパソコン用と字数制限のある携帯用、両方のテンプレートがあらかじめ用意されている。そこに書かれているのはデートクラブへの誘いの文句。「素人と出会える」「交渉次第ではやれる」「出会えるパーティが定期的に開かれる」などなど。ポイントは「誰でも入れるわけではないクラブ」という点。面接役の女の子がいて、実際に会い、それから1週間後くらいに入会審査の合否がメールにて連絡される仕組みだ。この面接、遠いところでは四国、はたまた九州まで出向くと言うから驚きだ。

そしてほぼすべての男は合格する。この「合格」ってのがミソらしい。男は選ばれた感覚に陥るわけだ。合格すると入会金3万円を支払って入会。面接役の女の子はこの3万円のうち1万円を手に入れることができる。入会した後は掲示板で女の子とのメッセージをやり取り。ただし、女の子は全員バイトだ。そもそも「素人」って何なんだ!明確に定義のない言葉は、そのまま詐欺にはつながらない。

さて、ここでバイトとして働く女の子達はどうやってもうけるのだろう。
メッセージが来た女の子は実際に会うわけだが、最初の一回目は交通費5000円、およびセンター側へ支払う5000円で合計1万円が必要。その後は女の子へ支払う交通費5000円だけでよい。つまりこの5000円が女の子の基本収入だ。これに加えてご飯はもちろんおごり。ショッピングでいろいろなモノをねだるわけ。

「高い食事おごってくれるよりモノがいいわよね。質屋で換金できるもん。」

その友達は多いときは1日6人に会うので単純にいえば3万円の稼ぎ。交通費は多めにくれる人もいるらしい。適当に仕事すると基本収入だけで月に20万円くらいの稼ぎになるという。

そして驚愕したのは服などのショップ店員がつるんでいるということ。ショップの店員からすれば服が売れれば、買う人や買う目的が何であれ問題ない。

「食事はデパートの最上階で。降りるときはエレベーターには絶対乗らず、エスカレーターで降りる」

これが彼女のノウハウらしい。エスカレーターで降りつつ、「あ、かわいいー!」などと言って「ちょっとショップのぞいてもいいですかぁ?」と男に言うわけだ。そんなもの断る男などいない。中に入らない男性もいるらしいが、ショップの店員が「そんなところいないで中へどうぞ~」と声をかけ連れ込む。そして彼女に「これ新作なんですよー。あ、似合う~。いいなぁ、これ買ってもらっちゃうんでしょ?」と言って、当然、彼女は「えー、いいんですかぁ?」と男性にねだる。最強タッグだ。

だいたい買ってもらうモノは1万円が相場とのこと。
この理由は「男はホテルに行くつもりだから必ず1万5000円くらいは持ってきている」からだとのこと。

初対面ではカードを使わせるような金額のものはなかなかねだらないらしい。なぜならカードは人によって使う限度額(ブレーキがかかる金額がいくらなのか)が分からないからだという。

そして頃合いを見て、「あ、そろそろ帰ります~」となる。
男はみな鳩が豆鉄砲をくらったような顔になるという。
「え、この後は何もないの???」

以上のようなデート商法は、まず被害届が出ることはない。別に詐欺でも何でもないし、男が勝手にお金を出しているだけだからだ。さらにいえば、目的が目的だけに被害届など出すわけがないというわけ。ただ、ひとつ気になることがある。バイトの女性に危険は生じないのだろうか?

「やくざの客とかいないの?」

「いるよ。けど全然危険じゃない。だって普通にお金払うし」

「へぇ。こいつやばいなーって奴は?」

「目的が違う人」

「例えば?」

「仕組みを暴く記者とか」

・・・。すみませんでした。

TSH
by harabb | 2004-02-23 21:21 | 記事こぼれ話
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編集部で働くかたわら、思ったことをつらつらと書いていく予定です。

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